2018年を振り返って考えるGoogleでも逆らえない時流の流れ

2018年を振り返って考えるGoogleでも逆らえない時流の流れ

2019.04.18 | Analytics

三回目の投稿になります。WEBコンサルタントの江原です。
解析分野を担当するものとして、ローテーションを組みながら解析領域や広告関連の話題を今後も書いていきたいと思います。

タイトルでは少し仰々しい題名になっていますが、
今回はみなさんのプライバシーを守るために導入されたITPという機能。
それが引き起こしたWEBの問題をまとめたいと思います。

WEBの解析や計測で使う機能が、ここ数年でどんどん規制されていっているのを皆さんご存知でしょうか?
これはGoogleが機能を制限したのではありません。
プライバシーの保護の観点からWEBサイトを閲覧するブラウザに大きく制限がかかるようになったせいです。

ITPというのはAppleがアップデートを続けている機能です。
この機能自体はユーザーのプライバシーを守るために追加された機能です。
しかし、実はこの機能が制限している仕組みが、WEB解析の大切な部分をブロックするようになっているのです。

この他にもWEBから取得するプライバシーに関する問題は厳しくなっています。
欧州ではGDPR(EU一般データ保護規則)という取り組みも生まれWEBでの情報の取扱がより一層厳しくなりました。

Googleは特に機械学習に力を入れ広告の配信などには極力人の手を加えないように新しい仕組みを追加しています。
そこにはユーザーの行動履歴なども取り入れて、機械学習の仕組みをより良いものにしていました。
その学習に使う機能の一部がいきなり使えなくなってしまっているんですね。
また、解析ツールとしてはお馴染みのGoogleAnalyticsにも影響を及ぼしています。

ここからはプライバシーの保護がWEBで何を引き起こしているのかを簡単にまとめていきたいと思います。

Contents

ITP(Intelligent Tracking Prevention)の機能紹介

WEB上のデータを計測するためにはCookieと呼ばれる機能を使用することが一般的です。
広告のメジャーな配信機能としてリマーケティングという手法があります。
一度ホームページを訪れたユーザーのCookie情報には、どのホームページをみたかと言う情報がリストアップされています。
急に同じ広告を見かけるようになったな?そんな場合は、この機能が関わっている可能性があります。

それだけならば、良い機能だと感じる方も多いかと思います。

ただ、WEBの計測もこのCookieで行っている方が殆どです。
例えばECサイトを運営しているで、実際の売上は変わらないけど、WEBの計測だと減っている。
解析ツールの数値が大きく変動した。そんな可能性が生まれてきています。
というのもWEB広告の成果を計測する仕組みにもCookieが大きく関わっているのです。

そのように感じている方は、もしかしたら正しい計測ができていないかもしれませんよ?

ITPがなにをしようとしているのか

ITPがはじめて発表された2017年の夏になります。
この時の制限は比較的軽いもので、すぐに各社対応を取れるレベルのものでした。

冒頭でユーザーのプライバシーを守るための機能だと説明しましたが、同時に不快な広告など行き過ぎた広告を制限する為の機能でもあります。
利用者のデータを紐づけて、広告を配信する手法に制限をかけるためです。
皆さんの中にもピンポイントでこんな自分を狙いすましたかのような広告ができてるのか?
そんな不安を覚えた経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか?

ただ、この仕組自体は広く使われているもので、結果として広告以外にも大きく制限をかけてしまう結果になっています。

2019年3月に新しくアップデートが加えられて、正規の抜け道も更に強固な規制を敷かれた形になります。

どうしてこんな流れになっているの?

もともとプライバシーに敏感なヨーロッパで作られた「UE一般データ保護規制(GDPR)」という制度についてご存知でしょうか?
企業に対して個人情報の収集や利用を厳しく管理するように求め、違反が認められた場合は巨額の制裁金を科す法案です。

この法案では「IPアドレス」「Cookie」なども個人情報とみなし、これらを取得するときにはユーザーの同意が必要なりました。

日本企業だから安心。そう思っている方は要注意です。

実は日本企業も対象です。

(1) EUに子会社や支店、営業所などを有している企業
(2) 日本からEUに商品やサービスを提供している企業
(3) EUから個人データの処理について委託を受けている企業

特に(2)の商品・サービスを提供しているというのは地方企業でも多いのではないでしょうか?
GDPRの実施直後ではアメリカの一部ニュースサイトがヨーロッパからのアクセスを遮断したといった事例もあります。

2019年の最新調査ではGDPRの対応について3割の企業が未対応といったデータもあるようです。

もし思い当たることがある企業の担当者様は、一度御社の状況がどうなっているか整理してみた方が良いかもしれません。

スマートフォンの普及率ってご存知ですか?

2017年に国内のスマートフォンの保有率がパソコンを上回ったのをご存知でしょうか?
さらに2018年には60代ののスマートフォン保有率が5割を超えて、従来のガラケーを初めて上回ったようです。

朝起きて真っ先にすることってなんでしょう?
私はスマートフォンに設定している目覚ましを消して、その流れでSNSやニュースのチェックですね。
パコソンを立ち上げる機会がスマホ・タブレットの進化でだいぶ減ってきたと感じています。

ITPはAppleが提供しているSafariに搭載されている機能になるので、特に影響を受けるのはiPhoneユーザーになります。
日本では未だにiPhoneのシェアが高い状況が続いており、決して無視できる数値ではないはずです。

Googleに限らず様々な媒体がユーザーにとって良い情報を届けようと様々な仕組みをチャレンジしています。
そんな中でスマートフォンを優先する考えはWEB業界の中では強まっています。
ユーザーにとっては少し気持ち悪いと感じてしまう機能かもしれませんが、一つの機能追加で根底が大きく変わってきた1年間でした。

さいごに

WEBを取り巻く環境は年々変わってきています。
その中でITPのような新しい機能が生まれるのは仕方ないことだと思います。
一方でより良くするために作られている機能にも影響があることは悲しいですね。

今回はITPが与える解析ツールへの影響をまとめました。
専門的な言葉はなるべく使わずに記事を書いたつもりですがどうでしょう?
もし、もっと詳しく知りたい。分かりづらいぞ!
そんな意見がありましたら弊社までお問い合わせください。

江原 祥太
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