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【世界一危険な山】谷川岳に登ってみたら、死と隣り合わせの絶景だった。

辻 元気
こんにちは、栃木県にあるデザイン制作会社・株式会社アールイーデザインでクリエイターをやっている辻元気(ツジゲンキ)です。
「死者数世界最多」と言われる山をご存知ですか?

エベレスト?マッターホルン?実は、その山は日本にあるんです。
群馬県と新潟県の県境にある谷川岳(たにがわだけ)
その死者数は、記録が残るだけで800人超(※2020年代までの累計)。これは世界のどの山よりも多く、登山史において異例の数字です。

しかし、そんな危険と隣り合わせの谷川岳には、魅力も計り知れないのです。
私は今回、自分の足でその山頂を目指しました。
“死と美のコントラスト”を目の当たりにしたその体験を、忘れないうちに綴ります。

【登山レポート】谷川岳・双耳峰を制覇!

朝7時、アタック開始。
私の谷川岳登山は、ロープウェイ(谷川岳ヨッホ)の力を借りて、標高746mの土合口駅から一気に天神平(1319m)へ。

ここからはリフトを使わず、登山道へと足を踏み出しました。
目指すは、谷川岳の象徴でもあるトマの耳(1,963m)とオキの耳(1,977m)という双耳峰(そうじほう)。

この山の特徴のひとつは、森林限界が低いこと。
そのため、ロープウェイを降りたあたりでもすでに高山植物が見られました。
なかでも目を引いたのは、黄色く可憐なニッコウキスゲ。生命の強さと、山の優しさが感じられる瞬間です。

【難所】天候急変、滑落、そして「魔の山」と呼ばれた理由

谷川岳が「魔の山」と呼ばれる理由は、急激な天候変化厳しい地形条件にあります。
ロープウェイで気軽にアクセスできる半面、冬山では雪崩の名所として知られ、岩壁には多くの遭難者の名が刻まれた「慰霊の碑」が点在しています。

ただし、今回のルートは比較的安全な天神尾根ルートを選択。天候も良く、順調に進むことができました。

「熊穴沢避難小屋」や「天狗の留まり場」といったポイントを次々に通過。
そして、気づけば稜線直下の「肩の小屋」に到着。
この辺りは7月でも雪が残っており、夏と冬が同居しているような不思議な光景でした。

【登頂目前】肩の小屋で食べるカップヌードルは世界一

小屋の横で休憩。
ここで、おにぎりとカップヌードルという最強の山メシタイム。
ただし、割り箸を忘れるという痛恨のミス!
代わりにカップのフタを丸めて“箸代わり”にしました。これが意外とイケる(笑)

エネルギーも補給できたので、いよいよトマの耳へ。
ここからは10分ほどの登りですが、連休初日&快晴ということもあり、大渋滞
列をなして山頂を目指す姿は、まるで“空に向かう人間の列”のようでした。

【登頂】双耳峰を制覇!そして「谷川岳ブルー」

トマの耳からオキの耳へは15分ほど。…のはずが、混雑で実際は20分ほどかかりました。
オキの耳に立ったとき、そこにあったのは青すぎる空と、圧倒的な静寂

「谷川岳ブルー」とも言えるような透明感ある青空。
そして、遠くには上越国境の山並みが連なり、まるで日本とは思えない景色が広がっていました。

正直、「ああ、生きてて良かった」と思える瞬間でした。

【下山と温泉】江神温泉で生還祝い

下山後は、三国峠を越えて新潟県・湯沢町へ。
そして立ち寄ったのが、江神温泉共同浴場
小さな共同浴場ですが、ここがまた素朴で最高に気持ちいい。汗と疲れがスーッと流れ出ていくようでした。

【まとめ】危険と美が交差する谷川岳。「また登りたい」と思わせる山

辻 元気
今回、私は“世界で最も多くの命を奪った山”に登りました。
しかし、そこで感じたのは、むしろ「生きる」ことの実感でした。

登山道には、疲れた人を励ますように咲く花たち。
すれ違う登山者との「こんにちは」。
そして、山頂で見る圧巻の景色。

どれもこれも、生きてるからこそ見える世界です。

筋肉痛で足はバキバキ。でもそれすら、かけがえのない「証」
谷川岳は怖い山かもしれない。でも、決して“拒絶の山”ではないと、私は思いました。

ぜひ、あなたも一度、谷川岳の空気を感じてみてください。
忘れられない体験が、そこにあります。

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