『クマに庭で飼われていた犬が連れ去られる』が示す、NHKニュースの“言葉の構造”

意味は伝わる、でも違和感…なぜ?

NHKニュースの見出しはこうでした。
「宮城 大崎 クマに庭で飼われていた犬が連れ去られる」
意味はすぐに分かる。けれども、どこか日本語として不自然。
“クマが犬を飼っていた”ようにも読めてしまう——そんな小さな違和感から始まった観察です。
他の記事タイトルはどうなっているの?
他の記事を見てみましょう。
- 岩手 一関 クマ被害か男性死亡 先週は犬や車など被害
- 秋田市 田んぼ脇に遺体 クマ被害か 高齢女性と連絡取れず
- 上ノ国町 ヒメリンゴ食べるヒグマ目撃相次ぎ 街路樹を伐採
→ 同じような記事タイトルをピックアップしてみました。構造を分析して、共通のパターンを見出します。
私見:NHKニュース記事のタイトルはこうなっている
自分なりの分析するとこのパターンかしら?と思うことがありました。
NHKのニュース見出しは
【地名】+【主要事象(被害/発見/対策など)】+【補足情報】という“報道文法”で書かれています。
一般的な日本語文法ではなく、「検索に強く」「一瞬で要素を伝える」ための“情報設計”なのだと思います。
文ではなく「タグの並び」
NHKのニュースタイトルは「タグ(要素)」を並べる感覚で作られています。
だから文法よりも情報の種類を優先。
検索性・速報性・地名の即時認識が重視されてる。
なので本来はこういう意味の構造👇
宮城(県)・大崎(市)で、クマによる被害。
庭で飼われていた犬が連れ去られた。
→ これを「宮城 大崎 クマに庭で飼われていた犬が連れ去られる」と圧縮して書いてるわけです。
これって、人の手で書いているのか?それともAIを活用して自動で書いているのかはわかりません。短文に圧縮するのって難しいよな〜って思いました。

辻 元気
一見おかしな日本語も、
「伝える目的」と「情報の構造」に照らすと、整然としたルールが見えてくる。
それってまさに、デザインにおける構成と同じこと。
情報を“どう見せるか”を考える──
それはニュースタイトルにも通じる「設計の思想」なのかもしれません。
些細なきっかけがとても勉強になりました。
「伝える目的」と「情報の構造」に照らすと、整然としたルールが見えてくる。
それってまさに、デザインにおける構成と同じこと。
情報を“どう見せるか”を考える──
それはニュースタイトルにも通じる「設計の思想」なのかもしれません。
些細なきっかけがとても勉強になりました。
宮城県大崎市で、庭で飼われていた犬がクマに連れ去られたというニュースがありました。
まず何より、犬が無事に帰ってきてくれることを願うばかりです。
今回は事件そのものではなく、このニュースの「タイトルの日本語」が気になったので注目したいと思います。