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みんなで食べるから、おいしい──映画『おいしい給食 炎の修学旅行』を観て

辻 元気
こんにちは、栃木県にあるデザイン制作会社・株式会社アールイーデザインでクリエイターをやっている辻元気(ツジゲンキ)です。

初めて「おいしい給食」シリーズを観ました。
今回の舞台は東北・青森や岩手を旅する修学旅行。笑いあり、心に残る言葉あり、給食の温かさあり…と、観ている間ずっと懐かしい気持ちになりました。
観終わってまず思ったのは、「学校給食っていいな〜」「また体験したいな〜」という素直な気持ち。
市川隼人さん演じる教師・甘利田幸男の、辛口だけどどこか温かい言葉の数々が心に刺さりました。
これが“社会派コメディ”と呼ばれる所以なんだろうなと感じました。
映画を観ていると、ふと「あれ、自分が好きだった給食の献立って何だったっけ?」と考えてしまいました。
私の場合は鯖の味噌煮やわかめご飯……あの味を思い出すだけで、なんだか懐かしくて温かい気持ちになります。

※この記事には映画『おいしい給食 炎の修学旅行』のシーンに触れた内容が含まれます。ネタバレを避けたい方はご注意ください。

東北の味と、映画の味

修学旅行の旅先では、青森県・十和田湖畔で熱々のせんべい汁を。
そして岩手県・花巻では、名物のわんこそばを。
“ススル・食べる・かき込む”というわんこそばの醍醐味を、映像の美しさで見せてくれるシーンは圧巻でした。
食べ物そのものの美味しさだけでなく、土地の人の温かさや、みんなで食べることの楽しさが伝わってきました。

驚きと懐かしさの修学旅行

観ていて思わず「えっ?」と声が出たのが、駄菓子屋のシーン。
修学旅行のおやつが“1000円分まで”という設定にびっくり。
「そんなに買っていいんだ〜!」と、当時の自分と比べてちょっと笑ってしまいました。

それに、1990年(平成初期)の“管理教育 vs 給食自由教育”というテーマも見どころ。
昔って本当にこんなにスパルタだったの?
流石に全てではないよね、学校によって違ったよね──と、自分の記憶と照らし合わせながら観ていました。
いずれにしても、楽しい給食の時間って、やっぱり記憶に残るものだなぁと改めて感じました。

生成AIで作られたメロンパンと牛乳のイメージ。懐かしい学校給食をイメージして。

時代のディテールに宿る懐かしさ

登場人物たちのファッションや小物にも注目でした。
「あぁ、肩パット入ってた頃だ」「メガネがアラレちゃんみたい」と、思わずニヤリ。
ストーブのある教室、窓の向こうの景色──。
そうそう、こんな感じだったなぁと懐かしい情景がいくつも映し出されます。
この時代を知らない人にとっても、どこか心が温まる“昭和〜平成初期の匂い”が漂っていました。
自分が中学生の頃とギリギリ教室の雰囲気が似ていましたねぇ。

写真、牛乳、そして“文化”

もうひとつ懐かしかったのが、修学旅行の写真。
廊下にズラッと貼り出されていて、「これ欲しい!」と思ったら番号をマークして注文する。
いまならスマホでピッと送ってもらえますが、あの“選ぶ時間”も文化でしたよね。

そして気になったのが、どの学校でも出てくる「大沢牛乳」。
なぜずっと大沢牛乳なんだろう?と不思議に思って調べたら、どうやら埼玉県の牛乳屋さんらしい。
瓶の牛乳って、それだけで美味しそうに見えるんですよね。
あのツヤ、あの白さ、そして“冷たさ”の記憶。
映画を観ながら、味覚まで蘇ってくるようでした。

給食も旅も、みんなで食べてこそ“おいしい”

『おいしい給食 炎の修学旅行』は、ただ懐かしむだけの映画ではなく、
「食べる」という行為の根底にある“人とのつながり”を描いていました。
ひとりで食べるより、みんなで食べたほうが、なぜかおいしい。
それは、給食でも、旅先のごはんでも、同じなんですよね。

映画の最後、エンドロールでは「おいしい給食当番」としてたくさんのスポンサー名が流れ、まるで“みんなで支えて作り上げた作品”のように感じました。
観終わったあと、心がふっと温かくなるような、そんな映画でした。

辻 元気
給食の味、旅の思い出、そして人との絆。
この映画はそれらを“ひとつの食卓”に並べてくれるような作品でした。
あの頃の自分と、今の自分をつなぐような時間。
観てよかった──そう素直に思える一本です。
何度もみたい映画ってこういう映画なんだよな〜。

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