関西周遊に「JR西日本QR2dayパス」を使ってみた感想

MaaSって何?
「MaaS(Mobility as a Service)」とは、電車・バス・タクシー・シェアサイクルなど複数の移動手段を、アプリ(サービス)でまとめて提供する仕組みのこと。
移動手段ごとにアプリ・切符・決済が分かれていた従来の方式を統合し、
- 経路検索
- 予約
- チケット購入
- 決済
- 乗車
- 観光体験の連携
までをスマホだけで完結させるのが理想像。
KANSAI MaaSは、その「関西版MaaS基盤」という位置づけです。

QR2dayパスとは?
KANSAI MaaSでのみ購入できるスマホQRチケット。
大人4,000円で、指定エリアのJR線が2日間乗り放題。
紙の切符不要・券売機不要で、アプリで決済 → QRコードを改札にかざすだけ。
なんて素晴らしいんでしょ〜。
しかし、このQRコードが後ほど仇となります。

なぜJRを選んだのか?
関西には、近鉄・阪急・阪神・南海・京阪・Osaka Metro など多数の私鉄・交通機関があり、組み合わせて回る旅行も魅力的です。
ただ今回は JRを軸にした理由が明確にありました。
- 関西は「快速文化」が発達している
- 特に JRは広域鉄道網の整備が圧倒的
- 大阪〜京都〜姫路〜奈良までを 新快速・快速で高速に駆け抜けられる
- 長距離移動でも乗り換えが最小限・時間効率が良い
「広域・高速移動 × 都市観光」を両立させたい今回の旅と非常に相性が良かったため、
私鉄との組み合わせも検討しつつ、最終的にJR西日本QR2dayパスを選択しました。
ちょっと小話:関西と関東で鉄道文化がまったく違う理由
今回の関西旅行で改めて実感したのは、関西と関東では鉄道の思想そのものが違うということです。
特に「快速文化」が強く発達した関西と、それとは別の方向に進化した関東を比較すると、その違いがとても分かりやすく浮き彫りになります。
関西は、神戸・大阪・京都・滋賀・奈良といった主要都市が東西方向に連なっており、都市同士の移動需要がもともと高い地域です。そのため、鉄道には「都市と都市を高速につなぐ」ことが強く求められました。同時に、関西は早い時期から私鉄同士の競争が激しく、JRと私鉄が所要時間や停車駅数を競ってスピードアップを繰り返してきました。こうした背景が重なり、都市間を素早く結ぶ速達性を重視した“快速文化”が定着していきました。
対して関東(特に首都圏)は、東京を中心とする放射状の都市構造で、郊外から都心へ大量の乗客を運ぶことが最優先のテーマでした。結果として、鉄道会社が競ったのは速度よりも輸送力。どれだけ多くの乗客を運べるか、どれだけ座らせたまま長距離を運べるかが価値基準となり、長編成(最大15両)・グリーン車・通勤快適志向が発展しました。
つまり、両者の鉄道文化を極端に整理するとこうなります。
- 関西:速く都市へ → スピード → 駅を飛ばす → 快速文化が発達
- 関東:輸送力を最大に → 15両 → グリーン車 → 座って東京へ
関西が「速くつなぐ」ための鉄道を求め、
関東が「大量に運ぶ」ための鉄道を求めた。
この構造的な違いが、現在に続く鉄道文化の差を生み出しています。

実際にどれくらいおトクだった?
今回の旅の移動内容は以下のとおり。
- 【1日目】新今宮 → 姫路 → 京都 → 新今宮
- 【2日目】新今宮 → 奈良 → 大阪 → 新大阪
これをQR2dayパスを使わず普通運賃で支払ったと仮定すると目安は下記。
1日目の運賃(目安)
- 新今宮 → 姫路:約3,400円
- 姫路 → 京都:約2,040円
- 京都 → 新今宮:約780円
→ 1日目合計:約6,220円
2日目の運賃(目安)
- 新今宮 → 奈良:約1,040円
- 奈良 → 新大阪:約800円
→ 2日目合計:約1,840円
2日間の総額 約8,060円
対して QR2dayパスは 4,000円なので、
→ 約 4,060円おトク(約半額)
金額面の恩恵はかなり大きかったです。
使ってよかった点
- 券売機・窓口に並ばなくていい
- スマホだけで購入・管理が完結
- 当日でも購入できる
- 複数枚購入→URLで分配できるのでグループ旅行に便利
- 落とす/磁気不良/乗り越し精算などの心配が不要
旅行のテンポが崩れにくく、移動のストレスが軽減されました。
気になった点(改善されると最高)
- QRコード対応改札に 毎回アプリを起動してQRを表示する必要がある
- 通信が弱い場所ではQRの表示が遅れることがあった
- スクリーンショットは不可(都度生成されるQRのみ利用可能)
致命的ではありませんが、オフライン即時表示やNFCタッチ対応に発展すれば完成形に近づくと感じました。
KANSAI MaaSは「他にもチケットがたくさんある」
KANSAI MaaSは「周遊パス販売アプリ」ではなく、
関西観光・移動のデジタル統合プラットフォームというイメージで、多数のチケットが選べます。
代表的なものを一部紹介すると、
- ONE KANSAI 京都満喫3wayパス
- ONE KANSAI 大阪スマートアクセスパス
- 奈良デジタル周遊フリーパス
- 和歌山2wayパス
- JR西日本×京都丹後鉄道 北近畿おでかけパス
- 神戸須磨シーワールド1dayパス
- ひらパーGo!Go!チケット
- 伊勢鳥羽みちくさ系チケット
- 白浜とくとくシリーズ
- 京都鉄道博物館・東映太秦映画村セット券
- 有馬温泉よくばりきっぷ
- グルメクーポン・謎解き体験型チケット など多数
※チケット内容・価格・販売期間・利用条件は変動する可能性があります。購入前にKANSAI MaaSアプリ/公式サイトにて必ず最新情報をご確認ください。

アプリ導線もまぁまぁわかりやすい。
一方で「QR表示の手間・通信依存」は課題だと感じた。
それでも旅行体験全体は確実に快適になった。
関西広域を巡る旅なら「JR西日本QR2dayパス」は候補に入れて間違いナシ。
そして、行き先や目的に応じて他のKANSAI MaaSチケットを選ぶ楽しさもある。
関西の「交通 × 観光 × デジタル」は間違いなくアップデートされていると実感した旅でした。
KANSAI MaaSのデジタルフリーパスは本当にお得だった?
先日、関西を2日間かけてぐるっと周遊してきました。
今回は 拠点を大阪市内に固定したうえで、姫路・京都・奈良・大阪市内・新大阪を巡る旅。
その際に利用したのが KANSAI MaaSで発売されている「JR西日本QR2dayパス」です。
結論から言うと、かなり活用しました。価格以上の価値あり。
ただし、使ってみて分かった改善ポイントもあったので、体験ベースでまとめます。