クリエイティブクラス「ひらめきの正体と設計」を受講して−自分らしいデザインを取り戻すまでの濃密な3ヶ月

こんにちは!デザイナーの青木です!
先日、CREATIVE CLASS(クリエイティブクラス)にて中野 浩明さんのコース「ひらめきの正体と設計 ― 小さなきっかけを大きな違いに」を受講しました。
2025年11月から2026年2月の約3ヶ月間にわたるこのプログラムは、私にとって単なるスキルアップの場ではなく、デザインへの向き合い方そのものを問い直す、貴重な経験となりました。
このブログでは、受講のきっかけから終わるまでの経緯、そして受講を通じて得た気づきや変化を、文章だけではありますができるだけ正直に書き残しておきたいと思います。
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中野 浩明さんについて
https://x.com/HiroakiNakano
中野さんはWebデザイナー・アートディレクターとして現在も新潟を拠点に活動。デザインを中心に、音楽・アート・スタートアップなど多彩なクライアントワークを手がけていらっしゃいます。
受講のきっかけ ─「このままではダメだ」という焦り
受講を決めた率直な動機は、「伸び悩んでいる…。今の自分ではダメだ!」という強い焦りでした。
会社でデザイナーとして働きながら、フリーランスや副業でもデザインに取り組んできました。経験年数だけは積み重なってきたものの、ある時期からどこか手応えが感じられなくて同じような表現に落ち着いてしまう。
デザイナーとして「何か」が足りない気がする。そんな感覚が積み重なり、「このままではいけない」という危機感が芽生えてきました。
そんなタイミングで出会ったのが、このコース。
「ひらめきを再現可能なプロセスとして設計する」というコンセプトに惹かれ、迷わず申し込みを決めました。
コースの概要 ─ 現実の課題で実践する3ヶ月
このコースの大きな特徴は、架空のクライアントではなく「実在するブランド」を対象に取り組む点にあります。
現実のビジネスが持つ複雑な制約と向き合いながら、Webデザインを最終アウトプットとして制作を進めます。
カリキュラムは全6セッションで構成されており、大きく3つのフェーズに分けてみました。
【フェーズ1】あなただけの制約を定義する
まずは対象ブランドを立体的に理解することからスタートします。
事実を把握し、実ユーザーのインタビューなどリアルな情報を受け取り、市場の特性を読み解きます。そのうえで、無限に広がる可能性の中から「自分なりの制約」を設定。課題、価値、強み、ブランドの人格など、何をフィルターにするかは受講者それぞれです。
ブランドの定義づけとして中野さんからB&H incさんがまとめておられた「ブランドアーキタイプ」もご紹介いただきました。
ブランドコンサル会社が使う「ブランドの人格を視覚化するブランドアーキタイプ」とは
https://note.com/bh_kanayama/n/n6741246d434f
【フェーズ2】制約とリファレンスをこじつけ、かたちにする
コースの核心部分です。設定した制約を通してリファレンスを蒐集し、プロジェクトの与件と強引に接続します。
「こじつけ」と呼ばれるこのプロセスは、一見乱暴に聞こえますが、制約と直感が交差するところに生まれる化学反応こそがひらめきの正体、という考えが根底にあります。高精度のプロトタイピングで検証しながら、アイデアの「確からしさ」を推し量っていきます。
【フェーズ3】ひらめきをデザインへ定着させる
最後に、部分的なひらめきから全体的な体験を導き出し、論理的な言葉に翻訳します。直感から生まれたものをチームやクライアントに「伝える」姿勢へと昇華させる工程です。
最後のセッションでは実際に自分のデザインをクライアント様に提案。
普段の業務では基本ディレクターが先方様に提案するのでを自分自身で提案するのは初めての経験でした。
受講中の葛藤 ─ 不安が大きくなっていった日々
いざ受講が始まると、タイムリーに落ち込む出来事が重なり、「本当に自分はできるのだろうか」という不安が日増しに大きくなっていきました。
現実のブランドを扱うというコースの性質上、課題は複雑で、答えも明確ではありません。同じブランドに向き合っているはずなのに、他の受講生とはまったく異なるリファレンスが集まる。自分の感覚は本当に正しいのか。そんな迷いが頭の中を占めるようになり、手が止まることも少なくありませんでした。
ターニングポイント ─ 中野さんとの1on1
そんな悩みを抱えたまま迎えた、コース中間での中野さんとの1on1。ここが、私にとって大きなターニングポイントとなりました。
中野さんから頂いたのは、こんなアドバイスでした。
「自分の本当にやりたいデザインにフォーカスし、振り切ってみてはどうですか?」
この一言が、固まりかけていた私の思考をほぐしてくれました。「うまくやろう」「正解を出さなければ」という意識が強くなりすぎていたことに、その瞬間気づかされました。
それからは、課題への向き合い方が変わりました。「正解に近づく」のではなく、「自分がおもしろいと思えるものをかたちにする」という気持ちで制作に臨めるようになったのです。すると、しばらく感じていなかったあの感覚が戻ってきました。
──「デザインって、本当に楽しい!」
実際に受講して感じたのは、中野さんが「答えを教える人」ではなく、「一緒に問いを深める人」だということです。
コース自体のコンセプト通り、「ひらめきの再現性について、皆さんと一緒に見つけに行きたい」という姿勢が、セッションのあちこちに溢れていました。1on1での言葉もそうですが、フィードバックは常に受講者自身の可能性を信じるものでした。押しつけではなく、問いかけ。その姿勢がとても印象的で、かつ私には必要なものでした。
このコースで得たこと
3ヶ月間を振り返って、このコースで得た最も大きなものは、技術でも手法でもなく、「ありのままの自分自身を信じること」と「ものづくりへ向かうことへの確かな手応え」だったと思います。
もちろん、ひらめきを設計するプロセスや、制約をクリエイティブの武器として使う考え方など、実務に直結するような学びも多くありました。
しかしそれ以上に、「自分がおもしろいと感じる方向に振り切っていい」という体験を経たことが、これからの自分にとって大きな財産になると感じています。
これからの自分へ
受講を終えた今、目の前にあるのは「伸び悩み」でも「焦り」でもなく、「もっとやってみたい」という前向きな感情です。自分の感覚を信じてデザインに向き合うこと。それが表現の質を高める一番の近道だと、今は確信しています。
まだまだ成長の途中ですが、この3ヶ月で掴んだ手応えを手放さず、これからも作り続けていこうと思います。
中野さん、TAの大島さん、そして一緒に受講した皆さん、本当にありがとうございました!!